地盤改良・解析課、土木開発課 家の安心は、土地の解析・整備から。

家を建てるうえで、土地の安全性は欠かせません。
アーネストワンでは、そんなリスクを未然に防ぐために、地盤調査のスペシャリスト「地盤改良・解析課」と宅地造成の専門技術者「土木開発課」を主要エリアに配属しています。
土地の形状や性質をしっかりと見極め、“家づくりの前の土地づくり”から安全への取り組みを始めています。

安心して暮らせる土地ができるまで

「土木開発課」と「地盤改良・解析課」が連携し、
住宅が建てられる安全な土地を計画・整備しています。
ここでは、それぞれの役割と土地が完成するまでの流れをご紹介します。

宅地造成工事を管理監督する
土木開発課

宅地造成の専門技術者である土木開発課は、土地の状態や特性に応じて、安全な宅地へと整えるために、切土や盛土、擁壁の設置、排水・道路・水道などのインフラ整備を担います。
造成計画から造成工事まで一貫して管理し、法律や自社基準に基づいた厳しいチェックを行うことで、家を建てるために必要な「安全な形の土地」を提供しています。

計画・準備

  1. 整地された土地

    1. 現場仕入れ、造成計画立案

    住宅を建てるための土地を選び、どのような形に整えるかを計画します。例えば、傾斜のある土地では、安全な宅地にするために木々の伐採や土地の整地が必要になります。

  2. 造成図打合せの風景

    2.造成図面作成(擁壁の安全性の検討)

    土地の高低差や地盤の状態を考慮して、宅地の設計図を作成します。この際、必要に応じて擁壁(ようへき)※土地の段差や斜面を支えるコンクリートの壁を設計し、土砂崩れや地盤の流出を防ぎます。

  3. 開発許可取得に向けた打ち合わせ

    3.開発許可取得(法律や条例遵守の検討)

    造成計画が完成したら、計画内容が法律や地域の条例に適合しているかを行政に確認し、開発許可を取得します。この手続きによって、安全な土地開発が法的に認められます。

工事・確認

  1. 造成工事前打合せの様子

    4. 造成工事前打合せ

    実際の造成工事に入る前に、現場の作業スタッフや協力会社・設計会社と詳細な打ち合わせを行います。安全に工事を進めるための工程や注意点を確認します。

  2. 現場工事着工の様子

    5. 現場工事着工

    宅地造成工事が始まります。具体的には、木の伐採、傾斜地の切土(斜面を削る)、低地への盛土(土を盛って平らにする)、擁壁の設置、排水路や道路、水道などのインフラ整備を行います。

  3. 6. 自社検査

    アーネストワン独自の基準に基づき、工事の途中段階で安全性や品質を細かくチェックします。行政基準を満たすだけでなく、より高い品質と安全を確保するために実施します。

完了・引き渡し

  1. 中間検査の様子

    7. 開発許可工事権者中間検査

    行政による中間検査が行われます。擁壁や排水設備などが計画どおりに設置され、安全性に問題がないかを第三者の目で確認します。
    (行政によっては中間検査を行わない場合もあります。)

  2. 完了検査を受けた土地

    8. 完了検査

    すべての工事が終了した後、行政による最終検査(完了検査)を受けます。この検査に合格することで、住宅の建築が可能な安全な土地として認められます。

  3. 建築工事準備中の土地

    9. 自社建築工事準備

    行政の検査に合格した土地を住宅建築のために引き渡します。いよいよ建物の建築工事が始まり、安全な土地の上に安心して暮らせる住まいが完成していきます。

土地の地盤を保証・審査する
地盤改良・解析課

土地の安全確保は、造成だけで完了ではありません。
見た目が整った土地でも、地中の地盤が弱ければ建物が傾くリスクがあります。
地盤改良・解析課では、すべての土地に地盤調査を実施し、必要に応じて地盤改良工事を行うことで、建物をしっかり支える強い地盤をつくります。
地盤の状況を的確に見極め、最適な工法を選定・施工。
建物の位置もミリ単位で正確に管理します。
不動産や建設業のプロからも信頼される調査・解析力で、安全な「見えない基礎」を支えています。

調査・診断

  1. 地盤調査の機械

    1. 地盤調査

    建築計画にあたり、土地が建物の重さに耐えられるかどうかを確認するために実施する調査です。アーネストワンでは全自動機を用いて、スクリューウェイト貫入試験方法(SWS試験)を行います。この方法は最も一般的とされるもので、日本産業規格(JIS A 1221)の認定を受けています。精度が高く操作性にも優れているため、スピーディな調査が可能です。

    ※スウェーデン式サウンディング試験は、2020年にJIS規格が改正され、試験名称が「スクリューウエイト貫入試験方法」に変わりました。

  2. 地盤解析報告書のサンプル

    2. 地盤解析

    地盤の強さを正確に判定するためには、調査結果の解析が不可欠です。また、地盤調査機で収集したデータだけでなく、近隣の地盤情報を含めた地域一帯の状況を把握することも重要です。総合的な分析により、住宅建築の「最適解」を算出。導き出した内容は、専門家でなくても理解しやすいよう報告書にまとめます。地盤の強弱は目に見えないものだからこそ、施主様に心からご納得いただける対応を心掛けています。

  3. 3. 地盤保証

    アーネストワンの指定建築業者が調査・対策を行った地盤について、万が一地盤の不同沈下により「建物が傾き、使用困難である」「壁やタイルに亀裂が入り、倒壊の危険がある」などの被害が発生した場合は、原状回復工事を行います。詳しい条件などについてはお問い合わせください。

    ※地盤調査の解析の結果、地盤補強工事が必要と判定された場合は、補強工事を行ってから補償いたします。

    〈アーネストワンの保証開始時期〉
    2021年2月より一部エリア
    2022年1月に全エリア

地盤改良工事

  1. 柱状の改良杭を作る様子

    深層混合処理(柱状改良)工法

    主に小・中規模の建築物に用いられる工法です。現場の土にセメント系の固化材を混ぜて、地盤内に柱状の改良杭をつくり、地盤の安全性を確保します。多くの地盤業者が取り扱うシンプルな手法ですが、経験の差が如実に現れるため、確かな技術を持った業者に依頼する必要があります。振動が少なく騒音トラブルが起きにくいことも、この工法がポピュラーな理由のひとつです。

  2. 浅層混合処理の様子

    浅層混合処理(表層改良)工法

    地盤の弱い部分にセメント系固化材を散布し、原地盤の土と混合・攪拌・転圧することで版状の固結体をつくります。工期は標準1〜2日程度で、原地盤を改良するため発生土が少ないという特長があります。GL-2mの範囲内で適用し、狭小地や高低差がある地盤でも施工可能。また、砂質土や粘性土など幅広い土質に対応できます。

  3. 小口径鋼管工法の作業風景

    小口径鋼管工法

    杭の先端のみで建物の荷重を支持する場合に用いられる工法で、主な施工対象は小規模な住宅です。深層混合処理(柱状改良)工法での対応が難しい案件にも適用可能で、機械をうまく選定すれば、狭小な現場でも容易に作業ができます。また、土質や水位の影響もほとんど受けません。施工においては一般構造用炭素鋼鋼管(STK-400)を使用します。

  4. EcoX-G工法(エコクロスジー工法)を施した土地

    EcoX-G工法(エコクロスジー工法)

    アーネストワンが開発した地盤改良工法です。格子状に組んだ消防ホースのような筒状の部材にモルタルを充填してできる、格子枠による砕石の拘束力と荷重を分散させる効果で建物を支えます。地表面の補強で不同沈下を抑制し、土地を必要以上に傷めることが無く、撤去も容易な、SDGsな工法です。